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いまさら聞けない?「iDeCo」の基本 その1

最近になって「イデコ」ってよく聞くけど、何なのかな?
マサ
「iDeCo」だね。
まぁ、「自分年金」みたいなものかな。
そうなんだ。
それなら、僕は職場の年金に入ってるんだ。
関係ないんだね。
マサ
そんなことないよ。
むしろ制度を理解して
うまく活用していくことが大切なんだ。
どういうこと?

「iDeCo」ってなに?

「iDeCo」の正式名称は「個人型確定拠出年金」。

その英訳「Individual-type Defined Contribution pension plan」から、2016年9月に一般公募によって愛称に決定されました。

ちなみに、この時の一般公募は賞金(確か10万円)がかかっていて、僕も応募しています。

「自分のコト、将来のコトを考えて、ゆっくりコトコト煮込むように時間をかけて作っていく年金」という意味で「コトコト自分年金」 。

審査員のおメガネにかなうことはなかったようです。

この「個人型確定拠出年金」ですが、実は、企業型確定拠出年金とともに、2001年から導入されています。

すでに15年以上経った昨年、なぜ急に愛称を募集し、広報に力が入ったのでしょうか。

「iDeCo」の加入対象者の広がり

それは、2017年1月から60歳未満の国民ほぼ全体が加入対象になったことにあります。
(もちろん、10数年経ってもメジャーな存在になっていなかったということもあると思いますが。。。)

2016年まで、個人型確定拠出年金制度を利用できたのは、
・自営業者の方(第1号被保険者)
・勤務先で企業年金に加入していない方(第2号被保険者の一部) に限られていました。

それが、2017年からは、
・勤務先で企業年金に加入している方(第2号被保険者)
公務員や私立学校にお勤めの方(第2号被保険者)
専業主婦(夫)の方(第3号被保険者) にまで拡大されました。

日本の年金制度は「3階建て」

日本の年金制度を3階建ての建物と見た場合、「iDeCo」は多くの方にとって、その「3階部分」に当たります

【出典:厚生労働省(加筆)】

(↑クリックして拡大↑)

1階に当たるのが、すべての国民を対象にした国民年金(基礎年金)」。
2階に当たるのが、企業やお役所にお勤めの方であれば厚生年金保険」。
そして、3階に「iDeCo(個人型確定拠出年金)」や「企業型確定拠出年金」など。

一部の方々については、3階部分の年金制度とiDeCoが併用できるため、4階建てと紹介されるケースもあります。

そのような場合には、iDeCoの掛金限度額が低く設定されているので、今回は3階建てで説明しています。

「iDeCo」のメリットって?

「加入できるって言われても、なんのメリットがあるのやら」という意見も多いと思います。

ここで年金の1階部分に当たる「国民年金」、冒頭にも出てきた「個人年金保険」との制度比較を見てみます。
(比較しやすいよう、例外的な要素を割愛していますのでご容赦ください。)

国民年金 個人年金保険 iDeCo
運営管理 GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人) 民間の保険会社等 銀行、証券会社
(国民年金基金連合会から委託)
運用方法 自分では選べない 保険会社等での商品選定によって決定 申込先での商品選定によって決定するが、途中で変更可能
運用等に係る経費負担 ほとんど意識することなし 保険会社等の経費 国民年金基金連合会や金融機関の管理費など
受取年齢 原則65歳以上 原則60歳以上 原則60歳以上
中途解約 できない できる(元本割れの可能性はあり) 原則できない
(障害や死亡の場合可)
税制メリット 積立時…社会保険料控除
受取時…公的年金等控除
積立時…個人年金保険料控除
受取時…なし(必要経費として算入可)
積立時…小規模企業共済等掛金控除
受取時…公的年金等控除or退職所得控除

この中で特に注目したい「税制メリット」「運用方法」について、次回見ていきたいと思います。

 

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