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つみたてNISAの大本命? 楽天・バンガード・ファンド発進!

2018年1月からいよいよ「つみたてNISA」が始まります。
“これで丸わかり!金融庁ガイドブックで「つみたてNISA」解説”の記事も参照 →こちら。)

そうした中で、楽天投信投資顧問が超低コストインデックスファンド2本を新規設定してきました!

しかも、米バンガード社の超優良ETFである「VT(全世界株式)・VTI(全米株式)」への投資ファンドというから驚きです。

はたして、つみたてNISAの本命となるのか。さっそく内容をご紹介していきます。

新ファンドの概要

楽天投信投資顧問が新規設定したのは
「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」(以下「RV全世界株」)
「楽天・全米株式インデックス・ファンド」(以下「RV全米株式」)の2本です。

それぞれ、米バンガード社の
「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)」
「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」
を通じて、全世界又は全米の大型・中型・小型株の株式に投資することができます。

投資の仕組みは以下のとおり。(RV全米株式の例)

 

また、それぞれの情報を整理すると次のとおりとなります。(2017.10.1現在)

  楽天・全世界株式インデックス・ファンド(RV全世界株) 楽天・全米株式インデックス・ファンド(RV全米株式)
設定日・償還日 2017.9.29・無期限  同左
投資ETF バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT) バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)
 【手数料】  なし  同左
 【管理費用】 0.2396%
(信託報酬0.1296%
 +VT経費率0.11%) 
 0.1696%
(信託報酬0.1296%
 +VTI経費率0.04%) 
 【信託財産留保額】 なし   同左
決算日 年1回:7月15日  同左
販売会社

楽天証券
マネックス証券
SBI証券(10/20~)

 同左

参考
楽天投信投資顧問HP

https://www.rakuten-toushin.co.jp/fund/nav/rivge/

 https://www.rakuten-toushin.co.jp/fund/nav/rivue/

何といっても管理費用の安さが際立ちます。

投資家が負担する管理費用は、RV全世界株の場合で0.2396%ですが、このうち本家VTの経費率が0.11%あるため、楽天投信投資顧問の取り分は0.1296%に抑えられています。(RV全米株式も同様です。)

本家ETFへの投資が有利?

ここまで見てきて、「あれ? 結局、楽天投信投資顧問の取り分(▲0.1296%)だけ、本家のVTやVTIの方が管理費用が安いんじゃないの?」と気づかれた方は鋭い。 😉 

確かに管理費用を見ると、間に投信会社が入る分だけ余計な経費が掛かってきます。
このため、直接VTやVTIを購入する方が管理費用を抑えられます。

実は、僕自身も楽天証券を通じて、VTを直接ニューヨーク市場で買い付けていました。
しかし、今回のRV全世界株の登場で「こっちに乗り換えようかなぁ」と心が揺れているのが正直なところです。

管理費用に現れないコスト

実はニューヨーク市場で直接VTを買い付けるのは、表から見えにくい「為替コスト・時間コスト」がかかるのです。
僕が実際に購入した際に感じたことを具体的に見ていきます。

為替コスト

まず、アメリカ市場でVTというETFの株を取得することになりますので、当然ドル建てです。
買うときに円→ドルに換えることはもちろんですが、配当金や売却金もドルで支払われます。

このため、ドルのまま持ち続けると、常に為替リスクにさらされることになります。
(円安方向に振れれば円換算で含み益ですが、円高だと含み損になってしまいます。)

VTを所有している間だけでなく、配当や処分後もドル円相場に振り回されることになってしまうのです。
これは結構精神的にプレッシャーでした。

また、NISA口座で運用していますが、売却時には国内ETFや投資信託と違い、売却手数料がかかってくることもネックです。

時間コスト

VTをはじめとするETFの利点として、指値注文ができることがあります。

インデックスファンドであれば、なかなかピンポイントで値段を意識することは少ないのですが、ETFは指値注文ができるため、ついつい安めのところに指値を入れてしまいます。
そこで成立すれば良いのですが、不調に終わると面倒くさいことになります。

というのも、日本株と違って外国株は複数日にわたる期日指定の指値ができないのです。
このため、一旦不調に終わると、再度翌日に注文しなくてはなりません。
(しかも再注文ができるのは、日本時間の遅い時間)

これにとられる時間コストは、個人的には厳しいものがありました。
(もちろん成行注文なら問題ないのですが、ニューヨーク市場が開いた時に何か起こっていたらと思うと怖くて成行注文できませんでした。)

※ 僕は楽天証券のみにしか口座を持っていませんので、他の証券会社の扱いは不明です。ご容赦ください。

結 論

以上、楽天のバンガード投信について、RV全世界株を中心に見てきました。
金融庁の「つみたてNISA対象商品」も発表され、無事にRV全世界株とRV全米株式がエントリーされたようです!(2017.10.5時点)
※金融庁のサイトはこちら

僕個人の結論から言うと、つみたてNISAの中核をなす外国株式(注)は「RV全世界株」が有力な候補になりそうです。
(注)VTは全世界の株に投資していますので、一部日本株も含まれています。(2017.3.31現在で約8%)

それだけ円建てで手がかからないというのが魅力的に感じています。
もともと持っていたVTも、今後の管理コストを考えると一度処分してしまうかもしれません。

また、バンガード社が以下のプレスリリースを行い、この提携に力を入れていることも心強く思っています。

バンガード・グループ(本社:米国ペンシルバニア州)が運用するETFを主たる投資対象とするインデックス型投資信託を、『楽天・バンガード・ファンド』という愛称で展開し、本邦投資家への普及・浸透に向けたマーケティングや商品開発等で協働することに合意しました。

バンガード・ジャパンおよび楽天投信は、『楽天・バンガード・ファンド』の更なるラインナップの拡充を企画しています。そして、その普及・浸透に向け両社HP他、利用可能なメディアを通じて商品内容とその活用方法等について広く投資家の皆さまにお伝えし、分散投資の一助となるべく尽力して参ります。また、『楽天・バンガード・ファンド』の関連資料等には両社ロゴマークを冠し、両社協働の象徴といたします。

『楽天・バンガード・ファンド』の設定に当たっては、2018年より開始されるつみたてNISA制度を強く意識しております。今後の商品ラインナップの拡充に当たっても同制度も含めた様々な投資ニーズにお応えすることを優先課題の一つとして対応して参ります。

バンガード・ニュースレター 特別号 / 『楽天・バンガード・ファンド』の創設を発表

このプレスリリースにもありますが、「更なるラインナップの拡充」で長期・分散・低コストが図られる投資環境が一層整ってくるとありがたいですね。

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