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FP資格の”きんざい”と”FP協会”のミステリー

FP(ファイナンシャルプランナー)資格の認定機関には、次の2つの団体があります。

FP資格の取得のために避けて通れない、この2つの団体をめぐる「なぞ」。
実施する検定試験受検者がどちらを選べば良いのかなど、僕の「経験的な」考察をご紹介します。

2つの認定機関って?

FP資格に対して、2つの資格・認定機関があること自体、大変わかりにくいですよね。
もっとやっかいなのはそれぞれの実施する試験内容や取得できる資格名称まで異なるのです。

例えば、FP3級。
「きんざい」は「個人資産相談業務」か「保険顧客資産相談業務」
「FP協会」は「資産設計提案業務」
となり、実技試験の問題も異なります。
(2級以降はもっとややこしくなりますので、ここでは触れません。 😛 )

実際の資格取得での流れについては、次の資料を参考にしてください。
(一般社団法人 金融財政事情研究会 HPより)

↑クリックで拡大↑

そもそも何故このようなことが起きているのでしょうか?
いろいろと見てみると、2つの団体の沿革による違いがあるようです。

まず、きんざいの起源は、1950年6月、大蔵省所管の社団法人として創立されています。
その目的は、「金融財政政策および金融機関経営に関する情報の収集・発信、調査研究と経済金融知識の普及・啓蒙」とありますので、FP資格はきんざい全体から見るとほんの一部ということになります。
(実際、僕が1級学科を受検した時も、ほかの色々な認定試験と一緒の会場で実施されていました。)

一方、FP協会の起源は、きんざいから37年遅れの1987年11月。
その目的は、「広く一般市民に向けてファイナンシャル・プランニングの啓発と普及を図る」とされ、FP協会はFP資格に特化しているといえます。

その他、特徴を(おおざっぱに)比較すると次のようになります。

きんざい FP協会
対応資格
(※)
国家資格の3つ

3級FP技能士
2級  〃
1級  〃

左記に加え、民間資格の2つ

AFP(≒2級レベル)← 2級取得後
CFP(≒1級レベル)← AFP取得後

試験の
特徴
実務に即した、より専門的な設問
実際に計算させる問題が多い
ライフプランニングについて幅広く全般的な設問実際に計算させる問題は少ない
受検生の
顔ぶれ
銀行や保険会社など、業務に関連して取得する人が多い印象 FPとして独立する志向が強い人が多い印象
その他 各技能士資格は更新不要

試験会場は比較的小さな都市でも開催(各都道府県で複数会場あり)

AFP・CFPは更新必要(継続的な維持コスト要)

試験会場は中心となる都市で開催(小規模県では会場一ヵ所のみ)

※対応資格
実際には、FP協会の検定試験で3級・2級及び1級実技も取得可
(1級学科だけはきんざいが、AFP・CFPの認定はFP協会がそれぞれ独占)

金融財政事情研究会または日本FP協会のどちらが実施するFP技能検定を受検しても、合格すれば、1級FP技能士・2級FP技能士または3級FP技能士の国家資格を取得することができます。取得できる資格は同一です。
金融財政事情研究会と日本FP協会の試験実施日は、1級実技試験を除き同一です。
また、2級・3級の学科試験は同一試験問題です。 (きんざいHPより)

どういう受検形態が望ましい?

で、結局どういう順番で受検していくのが良いのか?
僕自身もいろいろと悩みましたが、結局「FP資格を何のために取得して、どう使うのか」ということに尽きると思います。

例えば、

〇銀行や保険会社で「きんざい」の資格取得が条件になっている。
「きんざい」の一択

〇資格取得後、お金を払ってでも能力の維持向上を図りたい。
「FP協会」のAFP・CFPも視野

〇(僕のように)取得費用をなるべく安く済ませたい。
「きんざい」と「FP協会」の混合

実際、僕のFP1級取得の流れは次のようになりました。

↑クリックで拡大↑

僕の場合、ベースは「FP協会」の試験対応で、将来の起業を見据えて幅広い知識を習得します。

ただ、1級については、きんざいの1級学科が一発取得可能なのに対して、FP協会のCFPはAFP取得後、6科目合格最低でも2日間の試験で試験会場も限られている)が条件という状況。

なので、きんざいの1級学科を受検しました。(詳細は「FP1級学科合格体験記」を参照→こちら

これがベストの答えかどうかは、それぞれの受検生の置かれている状況で変わります。
ですので、「きんざい・FP協会のどちらか一方だけでなく、こういう受検方法もあるんだ~」くらいに考えてください。

最後に

この投稿は、1か月前から取り掛かっていたのですが、どうしても「正確さ」 と 「わかりやすさ」を両立させることが難しくて今までかかってしまいました。
最終稿でもこの両立には至っていませんが、まずは、「わかりやすさ」を優先させて2つの検定の違いを前面に出しています。
このため、「正確さ」については目をつぶっているところも多々ありますので、ご容赦ください。


2つの団体のHPを見ていくと、それぞれの制度は詳しく出てきますので、より正確に理解したい方はご参照ください。
(それぞれの制度中心で書かれているため、すぐには理解しがたい記述になっていますが。)

 一般社団法人金融財政事情研究会 HP →こちら
NPO法人日本FP協会 HP →こちら

 

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